「IoT環境における画像処理・理解技術 ②」を開催しました(6月27-28日)
2020年 7 月 28日
現在、人工知能、機械学習、深層学習の分野は、新たな技術が次々と生まれる領域の一つであり、人々の日常に変化をもたらしています 。そして、画像処理技術は、産業分野や医療現場において、幅広く用いられています。本レポートでは、これらの技術を学ぶことができる「 IoT環境における画像処理・理解技術 2日目 」の講義内容を紹介します。講師は、1日目に引き続き、愛媛大学の木下先生、一色先生に担当していただきました。
【 はじめに 】
本来は、「 Raspberry Pi 」や「 Jetson Nano 」を使って、Webカメラから画像を取得し、リアルタイムで文字候補領域を特定、識別結果を表示する演習を行いながら、「 画像処理+機械学習 」、「 深層学習 」を学ぶ予定でしたが、今回は、「 Google Colaboratory 」、さらに「 Virtual Box 」、「 Ubuntu 」、「 YOLO 」を使って、機械学習、深層学習、物体検出の基礎を学びました。
【 講義内容 】
---- 機械学習 ----
● 機械学習の基礎 ※教師あり学習、サポートベクターマシン(SVM)、混合行列、主成分分析、ハイパーパラメータ、クロスバリデーション など
● 特徴抽出と機械学習による手書き文字認識
・演習①②:アヤメ(iris)の品種データを使って、機械学習の流れ、主成分分析を体験
・演習③:「 digits 」を使用して、クロスバリデーションとグリッドサーチの練習
・演習④:手書き文字MNISTデータを使って特徴抽出を行い、SVMによる文字識別を体験
---- 深層学習 ----
● 畳み込みニューラルネットワーク
● 物体検出(YOLO)
・演習⑤:畳み込みニューラルネットワークを使って、手書き文字識別を体験
・演習⑥:ImageNetで事前学習したネットワークを使って、自然画像10種類を分類
・演習⑦:物体検出( 演習環境:Virtual Box、 Ubuntu、YOLO )
・demo:Jetson NanoとWebカメラを使って画像認識の基礎を体験
【 まとめ 】
今回、名古屋大学のenPiT-Pro Embでは、はじめてオンラインによる演習形式の講義を開講しました。今まで「 Raspberry Pi 」や「 Jetson Nano 」を使って実施していた対面形式の演習をオンライン化するにあたり、今回、講師の先生、受講者の皆様に大変ご協力いただきました。受講者の皆様には、受講者向けの演習環境構築マニュアル( 講師作成 )をもとに、事前に演習環境を構築していただきました。講義中は、講師の先生に、受講者に対し、こまめに問いかけをしていただき、受講者の質問や困っていることに答えていただきました。受講者からは、「 オンライン講義でしたが、逐次質問に答えていただいていたので安心して受講できました。」とのコメントがありました。講義終了後は、受講者の皆様に、本講義で身に付けた知識と技術を業務に活かしていただくために、講義動画の公開、質問掲示板でのディスカッションを行っています。( 下図参照 )
今後も、名古屋大学のenPiT-Pro Embでは、演習形式のオンライン講義が開講されます。これからも受講者の皆様に学び続けていただくために、オンラインのメリットや様々な工夫を講義運営に取り入れながら、オンライン講義を実施させていただきます。
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